融資に強い決算書
決め手は決算書!
中小・ベンチャー企業にとって、いかにうまく銀行とつき合えるかが経営の明暗を分けます。
そこで何より重要なのは決算書です。
銀行融資は決算書で8割が決まります。
近年は事業性評価といって、事業そのものの収益性や計画性、将来性をみて判断しようという動きも出ていますが、まだまだ決算書での評価が大きいのが現実です。
誤解を恐れずに言うと、決算書を制すれば融資は出たも同然なのです。
ならば、銀行員が決算書のどこをみて、どう評価するのかを知ることができれば、融資においてこれほど優位なことはないでしょう。
銀行が融資したくなる決算書とは?

銀行が融資したくなるのは、どんな決算書でしょうか。
銀行が融資の際に必ずチェックしているポイントを3つご紹介します。
1. 損益計算書の利益
利益といっても、損益計算書には5種類の利益があります。
- 売上総利益
- 営業利益
- 経常利益
- 税引前当期利益
- 当期利益
銀行は、どの利益を重視するのでしょうか。
最も注目するのは、経常利益です。経常利益がプラスであれば、銀行はひとまず安心します。
次に注目するのは営業利益です。営業利益は本業がもたらす利益ですので、プラスであることが重要です。
2. 過去3年分の経常利益
銀行は当期の経常利益がプラスかどうかだけで、融資できるかを判断しているわけではありません。
過去の実績も重要視します。3年間連続で経常利益がプラスなら、銀行の評価は非常に高くなります。
3. 貸借対照表の自己資本(純資産)
自己資本(純資産)とは、資本金と創業から当期に至るまでに出してきた当期利益の合計金額です。
言い換えると過去の会社運営の結果を表している数字ですので、銀行はとても重視します。
自己資本(純資産)がマイナスになってしまった状態を債務超過といい、会社設立の方法やタイミング、決算の組み方によって、融資を受けやすい会社かそうでない会社かの大勢はすでに決しているといっても過言ではありません。
なんとしてでも債務超過は避けるべきです。
銀行対策は事前の準備がものをいう
創業時、2年目以降ともにいえることですが、付け焼き刃の銀行対策では対処できません。
会社設立の方法やタイミング、決算の組み方によって、融資を受けやすい会社かそうでない会社かの大勢はすでに決しているといっても過言ではありません。
銀行対策に我流で取り組むことは、想像以上に危険がともないます。
融資のノウハウはもちろんですが、会社設立や税務会計をも熟知した専門家に任せることをお勧めします。